MaxScent Lil’ Super Trooper が気になる

冬はフィッシングショーの時期。魚よりギアが好きなアングラーは今が「釣り」のハイシーズンかもしれません。各社から多数のアイテムが発表されるので目移りしてしまいますね。

そんな中から私が気になっているアイテムは、バークレイのMaxScent Lil’ Super Trooper です。

Lil’ Super Trooper

2.5インチサイズのクローワームで、マックスセント素材というもの。

うん、すでにクリッターホッグがあるのに、何がそんなに気になるのか?って話です。

ズバリ、私が最も注目しているポイントは製品名です!

Lil’ Super Trooper

これ、なんて読みますか? メーカーがInstagramで発信しているので答えはわかっています。「リル スーパー トゥルーパー」です。

エモい。いや、マジでエモい。とか書いちゃいます。私はなるべく口語調では書かないようにしてるんですが、今回は書いちゃいます。エモい。マジで。チェケラッチョ(古い)。

この「Lil’」というのは「Little」の省略形です。カジュアルな表現なので「小さい」ではなくて「ちっちゃな」というニュアンスになります。日本人がネーミングすると「ミニ」や「スモール」を使いたがるものなんですが、そこはさすがにアメリカブランド、「リル」ですよ「リル」。圧倒的米国感。絵面的には黒人が混ざってる感じ。ここはブロンクスか。

そもそも、Littleの発音はイギリスなら「リトル」です。でもアメリカだと「リtル」って感じ。この「t」の音は声帯を使わずに口の中だけで発音します。日本語でいうとヒソヒソ声のときのツとトの中間の音です。アメリカではそれが正式な音なので、カジュアルになると音が省かれて「リル」になるわけです。すなわち、話し言葉から書き起こされた省略形なんです。かなりカジュアルでしょ?

マーケティングの変化

近年のピュア・フィッシング・ジャパンのマーケティングを見ていると、釣りはレジャーの一環にあることを再確認していると感じます。

例えばズームサファリやアンバサダーといった製品はアブガルシアの原点がスウェーデンにあることを強く推し出すことで新たなユーザーを獲得していると思います。そのユーザーとはキャンパーたち。キャンプのマーケットでは北欧ブランドは一大勢力であり、特にスウェーデンにはフェールラーベンやホグロフス、トランギア、プリムスなどなど… キャンパーに人気のブランドが多数あります。こういう人たちがキャンプ場近くのエリアトラウトや渓流に赴くなら、その手に握るに相応しいタックルはアブガルシアをおいて他にありません。そして、そのことをよくわかっているのが今のピュア・フィッシング・ジャパンです。

Lil’ Super Trooperというネーミングは如何にもアメリカンネイティブです。つまり、ここで推し出されているのはバスフィッシングの本場であるアメリカらしさです。ピュア・フィッシング・ジャパンは日本のバスプロトーナメントから手を引きましたが、正直なところ一般のバサーにとっては関係ないニュースでした。バスプロトーナメントなんて地方の大きなお祭りみたいなものです。ああ、今年もやってんだな、みたいな。ウイニングルアーがよく売れるという時代はとっくに過ぎ去っています。大切なことは何なのか?って話です。

一般のバサーにとってバスフィッシングの面白さは変わっていません。それにはブラックバスという魚が元来持っている「生物」としての魅力もありますし、かつて、アメリカからやってきた新しい釣りとして紹介された頃のワクワク感というものも漂っています。そこにあったのはアメリカンなムードです。Lil’ Super Trooperにはそれがある。名前の通りちょっとちっちゃいヤツだけど、それはまあ、チニングやロックフィッシュにも使えて便利。アメリカからやってきた、ちっちゃくてズルいヤツ、Lil’ Super Trooper。いいじゃないですか。またバスやろうかな。