ライトロックで始まる2024年

1月11日にようやく釣りに行けまして、ファーストキャストから3連続キャッチ! 嬉しいスタートとなりました。

冬の新潟市はアングラーがめっきり減ります。私がフィールドで見る限りではハイシーズンの人口と比べると3%以下。でも、魚がいないわけじゃないので、今回はライトロックの魅力をご紹介したいと思います。

ゲームフィッシュならライトロック

ライトゲームといえばアジングとメバリングが人気です。新潟市でもアジングをしているアングラーは通年見かけます。

一方、ライトロックをしているアングラーはあまり見かけません。理由として考えられるのは、新潟市のソルトシーンでは食べるために釣っている人が多いからかもしれません。ロックフィッシュは獲った分だけ居なくなる魚とされているので気兼ねするのだと思います。クーラーボックスいっぱいのロックフィッシュの写真を投稿しようものなら非難を受けてもおかしくありません。

しかし、ゲームフィッシングとしてリリースを前提に楽しむ場合、ロックフィッシュは生命力が強いためデッドリリースになりにくく、とても扱いやすい魚です。どのような魚でも持ち帰って食べるには手間もかかるので、私のように仕事帰りにちょっと遊びたい人にとってはリリースを前提とした釣りのほうがラクだし荷物も少なくて済むのでおすすめです。

ライトロックならではの魅力

特に人気のあるアジングと比較して、ライトロックは「ノー感じ」にならないのも魅力です。常にボトムをとりながら手元に伝わる感触を頼りに展開します。仮にアタリがなくとも地形を知ることはできるのでキャストが無駄になりにくいです。初心者でも上達のきっかけを掴みやすいと思います。

また、リグの総重量が軽すぎないので波風があっても釣りがしやすいですし、地形に対処するためにロッドやラインも強めなので大型のゲストが来ても楽しめます。タックル全体をみたときに軽すぎず重すぎないので、人間が使うにあたって心地良い操作感を得られる釣りです。こういったパワーレベルの釣りを指してミドルゲームと呼ぶこともあります。

私が使っているソフトベイトたち

参考として私が実際に使っているソフトベイトをご紹介します。

私はピュアフィッシングが好きなのでソフトベイトは全てバークレイです。ガルプ!はスーツを汚すと面倒なので使いません。パワーベイトシリーズなら汚れにくく、乾燥して固くなることもないので便利です。経験上、パワーベイト同士は混ぜて保管しても溶けたりしません。さて、画像の手前から、

  • バブルスピア 2.2″
  • パルスワーム 3.8″
  • パルステール 3″
  • クリッターホッグ 2.6″

ケースはMEIHOのVS-318SDです。ワームプルーフになっており、縦に仕切りを入れると3インチのソフトベイトにぴったり。短時間のライトロックならポケットにこのケースひとつ放り込んで釣り開始。本当にお手軽です。ちなみにパルスワームは3インチより大きいけれどテールを折ってもクセがつかないので大丈夫。ちょっとしたトリックです。

なお、今回のセットは冬に向い風を避けて釣ることを主眼に置いています。というのも、冬の日本海で向い風だと波高も高くなり危険だということと、波飛沫で衣服や車が大変なことになるのでそもそも海に近づきたくありません。しかし、これを避けて追い風のときだけ釣りをするとなると釣果が悪いです。プランクトンは風波で沖に押し流されていますからベイトフィッシュも岸際にいません。そこで沖に出て行かない甲殻類や環形動物をベイトとして考え、クロー系、ホッグ系、ワーム系のバリエーションを増やしています。

フックはオフセットのみ、サイズは#2と#1/0だけです。シンカーは7gをよく使います。バークレイのスイベルシンカーを使っていますが、最近は環境に配慮して鉛からタングステンへ切り替えつつあります。

もっと楽しむならベイトタックル

ロックフィッシュといえばベイトタックルですが、私は以前はスピニングで釣っていました。スピニングでも問題なく釣れますが、ベイトタックルならワンキャストごとに楽しさがあります。

実用上、ベイトタックルは太糸を扱いやすいことが大きなメリットです。根掛かりの多い釣りなのでPEは1〜2号が良いです。ストラクチャの隙間を順に撃っていくシーンもベイトタックルが向いています。特にそれが20m先のテトラの際だったりするとき、スピニングで空中の軌道をコントロールするのは上級テクニックと言えますが、ベイトタックルなら普通のテクニックと言えるレベルまで易しくなります。

スタック & スナッグ

この釣りは根掛かりが多いと書きましたが、実際にどれほど根掛かりするかというとワンキャストごとに5回〜10回も根掛かりすると思っていただいていいと思います。私が思うに、ロックフィッシュの釣りがいまいち人気がない理由に、数回の根掛かりでストレスを感じて諦めてしまうことも一因ではないでしょうか? なので、そもそもが根掛かりする釣りなのだと念頭に置くことで「どう攻略するか?」というゲーム性に昇華していただくのが良い向き合い方です。

日本の釣りでは根掛かりは「根掛かり」という単一の概念しかありません。しかし、英語では「スタック」と「スナッグ」があります(細かく言えばもっとあります)。簡単に説明すると、スタックは摩擦で引っかかっている状態で、スナッグは突起で引っかかっている状態です。つまり、岩肌や海藻にリグが触れて抵抗を感じる場合はスタックといい、強く引っ張れば外れる状態です。ところがフックが掛かったりシンカーが挟まってしまっていて強く引けば悪化するような状態だとスナッグと表現されます。ロックフィッシュの釣りはスナッグを避けてスタックを増やす、つまりバイトチャンスを増やすことを目指すと上手くいきます。

具体的にいくつか例を挙げます。まず、リフトする瞬間にギターの弦を弾くような感触があったとすれば、岩肌に海藻が生えておらずラインが硬質のものに触れたことを意味します。ラインスラックが出過ぎて岩に巻いてしまった場合にもこの”アタリ”が出ます。そして、テンションフォールでシンカーが着底したとき、あるいは着底するはずのタイミングで感触が鈍い場合、そこには海藻が生えています。ただし、細かな砂の水底に触れた場合も感触が鈍いです。判断に迷うときは、わずかにロッドを動かしてスタックするなら海藻、しないなら砂です。

やや難しいのはスリットの多い場所でのフォールです。着底するはずのタイミングでスリットに入るとシンカーは底ではなく横(壁)に当たります。これを底に当たった、または魚がアタッたと勘違いすると次のアクションを間違えてしまいスナッグします。リグが止まってからティップを上げ下げして、上下動するようなら底に着いていない証拠。つまりスリットに掛かった状態なので、送り込むか引き上げるか判断します。強いラインを使っていれば送り込む選択ができ、そこには魚が待ってるかもしれません。


冬の日本海、天候が厳しいことには変わりないので無理におすすめはしませんが、冬も魚に会いたい人は試してみてはいかがでしょう? この記事が参考になれば幸いです。