先週末には、にいがたフィッシングショーが開催された。私は少々忙しく、無理をすれば行けたのだが、しかし無理をしてまで行きたいとも思わなかった。その理由は、ピュア・フィッシング社の出展がなかったことによる。昨年、アブガルシアブランドのゼノン・スピニングリールを入手してから、にわかにアブガルシアファン、そしてバークレイファンになったのである。今や私は「ピュア・フィッシング・ジャパン“非公認”フィールドスタッフ」というコスプレを楽しんでいる。平たく言えばピュア・フィッシング縛りで釣りをするということだ。入手性の低さとハードベイトの選択肢の少なさが厳しいのではあるが。
さて、そんな私のお手本は当然ながら本物のフィールドスタッフやテスター、または開発者の皆様ということになる。少し前まではトモ清水さんをお手本としていたが、独立されたということでPF名義での露出は減っているように感じるのが寂しい。それにベイトフィネスでは堤防のシーンが多いのは難点だった。私の住む新潟市近郊は大半の港湾部が立ち入り禁止なのでトモ清水さんと同じ釣りはできないのである。
このような経緯で今、私が最も注目しているのが「ゆっち」こと大野雄一さんだ。ゆっちさんは、とにかく楽しそうに釣りをしているところが好印象である。マルチアングラーだがメインはバス釣りの人という感じだ。新潟県では法令のせいでバス釣りは終了しているような状況であるから、トモ清水さんと同様に新潟フィールドとはコンテンツが噛み合っていないのだが、視聴していて楽しいのでチェックしていた。
そうしたら先日、心にグッとくる動画がアップロードされた。
動画のタイトルは「ライトショアジギングに挑戦」である。そう!ゆっちさんがライトショアジギングしている!
ゆっちさんは足元に迫る波から逃げてみたり、バス釣りらしいキャスティングだったり、見ているとサーフフィッシングの初心を取り戻せるような良い内容だった。私もまだ初心者だが、気になったことは試さずにはいられない性分ゆえに、すでに新手がないくらいにはやり尽くしてしまった。そうするうちに、始めた頃の楽しさを忘れてしまっていたようだ。
この動画はソルティーフィールドの企画であるから、ゆっちさんは初心者向けのタックルで遊んでいる。ロッド1万円、リール1万円といったところだ。ラインは号数の問題で5千円分くらい巻いている。1.5号300m巻にすればもう少し安くなるのだが、ゆっちさんは1.2号を使っている。なお、ルアーは千円程度。
ここで出てくるリールが、ロキサーニ・スピニングリールである。これがすごく良い。
ロキサーニは、プロトロッドのフィールドテストレポートなどでたびたび登場しているリールである。もちろんゼノンやレボも登場するのだが、それらハイエンドリールだけでなく、ミドルクラスのロキサーニでもテストされているとわかるところが良い。ゆっちさんの動画もロキサーニで釣っているし、それで楽しいということが伝わってくる。
それに、スペックも決して悪くないのだ。欠点らしい欠点はないように思う。同世代のレボと比較すると1割ほど重いということくらいか。したがって最大の武器はコストパフォーマンスである。あまり認識されないことだが、物の価格は機能である。私はゼノンを1台持っているが、代わりにロキサーニ3台を持つとしたらどうだろう。1台に0.4号のラインを巻いて、2台目に0.8号、3台目は1.5号にするか。PEライン、ナイロン、フロロにするか。ロッドパワーのML、M、MHに合わせていくか。リールの台数が十分にあると自由なのだ。
先日、ゼノンを砂に落としたため、スプールやシャフトから完全に砂つぶを取り除くまでメンテナンスとなった。ついでにラインのメンテナンスも施したから、ゼノンはしばらくお休みだったわけだ。こういう時も、なるべく同じリールがあるといい。
本当はレボSPロケットの発売を待っているところなのだ。でも、ロキサーニが気になって仕方がない。それにレボSPの発売が間近とあって、現行のレボも値下がり傾向にある。それでロキサーニも押し下げられている。コストパフォーマンス。魅力的だ。
それに何より、ゆっちさんと同じタックルを使えるというところにコスプレ心がくすぐられるのである。頑張れ私。我慢である。